土司の遺跡群は、中国西南部の山岳地帯に点在する老司城(湖南省)、唐崖(湖北省)、海龍囤(貴州省)という3つの遺跡から構成される世界遺産である。2015年に登録されたこの遺産群は、13世紀から20世紀初頭にかけて、王朝が任命した世襲の地方首長「土司」による統治のあり方を伝える点で共通しており、中国西南部の多民族地域における独自の統治制度の実像を今日に伝えている。
Q. 「土司」とはどのような制度ですか?
A. 元・明・清の各王朝が、中国西南部の少数民族の首長を地方統治者として公式に任命した世襲の統治制度である。中央からの直接統治ではなく、現地首長にある程度の自治を認める形で辺境地域の安定を図ったとされる。
Q. 土司の遺跡群はどの3つの遺跡から構成されていますか?
A. 湖南省の老司城、湖北省の唐崖、貴州省の海龍囤の3遺跡から構成されている。
Q. 老司城が「中国のマチュピチュ」と呼ばれることがあるのはなぜですか?
A. 三遺跡の中でも規模が大きく保存状態が良好とされ、山間部に築かれた広大な城跡としての景観の印象から、そのようにたとえられることがあるとされる。
Q. 土司制度はいつ終わったのですか?
A. 清代に進められた「改土帰流」と呼ばれる政策によって世襲の土司による統治は次第に縮小し、20世紀初頭までにほぼ姿を消したとされる。