概念


真正性 
概要 特に文化遺産について、そのデザイン、材質、機能などが 本来の価値を有していることなどを指す。
完全性 
概要 その物件の普遍的価値を証明するために必要な要素が、適切な保全管理の下で過不足なく揃っていることを指す
文化的景観 Cultural landscape
概要 人間 自然 との相互作用によって生み出された景観
景観とは既に現存する自然や人工の要素の集合体ではなく、自然と人為が関係しあっている様子、すなわち文化をも表現するという見方で、 歴史的景観 と表裏一体となっている
その他 1992年に追加された概念
分類上は文化遺産だが、自然的要素に特筆すべき点がある場合には複合遺産となる。
グローバル・ストラテジー 
概要 世界遺産リストを、地域間・テーマ間・文化と自然などの 不均衡 を是正し、地域やテーマにおいて 信頼性 の高いものとするための各種方策を示した戦略
1994 年から世界遺産委員会にて採択された
正式名 正式名は世界遺産リストの代表性、均衡性、信用性のためのグローバル・ストラテジー
背景 登録されている文化遺産の内容が以下に偏っていた
・西ヨーロッパの中世から19世紀にかけての宮殿や城塞に偏っていた
・世界遺産条約の締結国でありながら世界遺産を保持していない国がある
方策 以下遺産の登録強化
・地理的拡大
産業・鉱山・鉄道関連
先史時代の遺跡群
20時代世紀以降の文化遺産
シリアルノミネーションサイト Serial Nomination Site
概要 連続性 のある遺産」のこと。
ひとつひとつが普遍的価値を有している必要がなく、 全体として顕著な普遍的価値を持っていればよい。
以下が重要視されており、 構成遺産 をつなぐストーリーも重視される傾向がある。
 文化遺産:同一の歴史・文化を有すること
 自然遺産:同じ地質・生態系などを有すること
トランスバウンダリー・サイト Trans-boundary Site
概要 国境を超える遺産」のこと。
保有国間で協力の下で遺産の 保護・保全をすることが目的
その他 関係締約国が共同で登録推薦書を作成し、共同管理委員会・機関などを設立して遺産全体の管理をすることが強く推奨されている
人間と生物圏計画(MAB) Man and the Biosphere program
概要 社会生活や商工業活動などの 人間の営み 自然環境 の相互関係を理解し、環境資源の 持続可能 な利用と 環境保全 を促進することを目的とした計画。
詳細 生物多様性を保全するための地域として「生物圏保存地域」を以下の3段階の区域に分けて重層的に保護している
・核心地域:コアエリア     :生物多様性を保全する区域
・緩衝地帯:バッファーゾーン  :生物多様性を妨げる活動を制限する区域
・移行地帯:トランジションエリア:生物多様性を保全を基調とした持続可能な社会経済開発が可能な区域
世界遺産条約履行のための戦略的目標「5つのC」 
概要 国際協力の下で世界遺産の顕著な普遍的価値を守り、持続可能な社会の発展に貢献するために示された戦略的目標
採択 2002年 世界遺産に関する ブダペスト 宣言 →4つのC
2007年 第31回世界遺産委員会      →5つ目のCが追加
5つのC Credibility :信頼性
Conservation :保存
Capacity-building:能力開発
Communication :情報伝達
Community :共同体
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