武当山の古代建築物群
Ancient Building Complex in the Wudang Mountains

概要

武当山は中国湖北省北西部に位置する山岳地帯で、道教の聖地として古くから知られてきた。1994年に世界遺産に登録された「武当山の古代建築物群」は、元代の戦乱で失われた建物群が15世紀初頭の明代に大規模に再建され、72の峰々にわたって道教建築と芸術作品が展開する壮大な文化的景観を今に伝えている。

基本情報
中国
1994年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: 中国
  • 登録状況: 1994年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅰ)、(ⅱ)、(ⅵ)
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詳細情報
道教の神である真武大帝が修行した地であり、漢代以来の聖地。
太和山とも呼ばれる。
元代に戦火で焼失したが、15世紀に 永楽帝によって再建された。
72峰からなる山中には、元・明・清三代を代表する建造物や美術品が点在する。
現在もほぼ明代初期の規模で残り、金殿と太和、南厳、紫霄、五竜、遇真、玉虚の六宮、復宮、元和の二観などが現存する。

もっと詳しく

主峰である天柱峰は標高約1,612メートルに達し、周囲には大小72の峰が連なる。この起伏に富んだ地形そのものが、道教における神仙思想や陰陽の宇宙観と結び付けられ、山全体が一つの聖地として構成されてきたとされる。

明の永楽帝(在位1402-1424年)は、1412年前後から大規模な造営事業を進め、短期間で紫霄宮をはじめとする主要な宮観群を整備したと伝えられる。動員された人員は数十万人規模に及んだともいわれ、当時の国家的事業としての性格をうかがわせる。

山頂の金殿は1416年頃に建立されたとされる銅造・鍍金の建造物で、部材は北京で鋳造されたのち大運河などを経て武当山まで運ばれ、現地で組み立てられたと伝えられる。精緻な木造建築の意匠を銅と金で再現した技術は、明代の冶金・建築技術の高さを示すものとして評価されている。

登録基準(i)(ii)(vi)のもとで評価されており、(i)は傑出した人類の創造的才能の表現、(ii)は建築や技術の交流における重要な段階、(vi)は普遍的な意義を有する出来事や伝統との関連性を意味する。武当山の場合、道教建築と山岳地形が融合した独自の様式、そして中国武術の一派である武当拳の発祥地との伝承とも結び付けられ、その文化的重層性が評価の対象となっている。

境内には元・明・清の各時代にまたがる彫刻、壁画、扁額などの美術品も数多く伝えられており、建築だけでなく美術史的な資料としても重要視されている。

よくある質問

Q. 武当山はなぜ世界遺産に登録されたのですか?
A. 元代の戦乱で失われた道教建築群が、明の永楽帝の時代に大規模に再建され、72の峰々にまたがる壮大な建築群として今に伝わっていることが評価され、1994年に登録基準(i)(ii)(vi)のもとで世界遺産に登録された。

Q. 金殿とはどのような建物ですか?
A. 山頂の天柱峰に建つ銅造・鍍金の建造物で、1416年頃に建立されたとされる。部材は北京で製作され、遠方から運ばれて現地で組み立てられたと伝えられている。

Q. 武当山と武術にはどのような関係がありますか?
A. 武当山は中国武術の一派である武当拳の発祥地との伝承で知られ、道教の内面的な修養と結び付いた武術文化が伝えられてきた地とされる。

Q. 観光の際にはどのように回るのが一般的ですか?
A. 観光区の入口で入場券と観光バス券を購入し、バスで紫霄宮や太子坡、南岩宮などの主要な宮観を回るのが一般的である。金頂へはロープウェーを利用するルートもある。

旅行情報

最寄りの空港は武当山空港、鉄道は武当山西駅とされる。観光区入口で入場券と観光バス券を購入し、バスで紫霄宮・太子坡・南岩宮などの主要な宮観やロープウェー乗り場を巡るのが一般的な観光ルートとされる。山頂の金殿へはロープウェーを利用してアクセスする方法もある。
写真
武当山の古代建築物群
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