トゥルグジウにあるブランクーシの彫刻作品群
Brâncuși Monumental Ensemble of Târgu Jiu

概要

ルーマニア南西部の都市トゥルグジウには、彫刻家コンスタンティン・ブランクーシが手がけた野外彫刻群があります。第一次世界大戦でこの地を守り命を落とした人々を悼むために1937〜1938年に制作されたもので、抽象化された造形による近代彫刻の傑作として、2024年に世界遺産に登録されました。

基本情報
ルーマニア
2024年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: ルーマニア
  • 登録状況: 2024年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅰ)、(ⅱ)
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詳細情報
彫刻家コンスタンティン・ブランクーシが制作した野外彫刻群である。
第一次世界大戦の戦没者を追悼する目的で制作された。
抽象化された形態を特徴とする近代彫刻の傑作とされる。
「無限柱」など複数の彫刻作品が公共空間に配置されている。

もっと詳しく

この彫刻群は、1916年に中央同盟国軍からトゥルグジウを守って戦った兵士・市民を追悼するため、地元の女性団体『ゴルジ女性連盟』の依頼を受けて制作されたとされる。当時パリを拠点に活動していたブランクーシは、この制作に際して報酬を受け取らなかったと伝えられている。

作品群は、東西に約1.3キロメートル延びる軸線(『英雄たちの並木道』などと呼ばれる)に沿って配置されている。軸線の一端には、円形の石のテーブルを12脚の椅子が囲む『沈黙のテーブル』があり、共同体的な集いの場を象徴するとされる。また、ブランクーシの代表作の一つ『接吻』のモチーフを想起させる石造りのアーチ『接吻の門』も置かれている。軸線の中心には、菱形のモジュールを積み重ねた鋳鉄製の『無限柱』がそびえ、天へと向かう垂直性を強調した造形は、ブランクーシの抽象彫刻の到達点の一つとされる。

登録基準(i)は、抽象化された造形によって人類の創造的才能を示す傑作としての価値を、(ii)はルーマニアの民俗的な木彫伝統と国際的なモダニズム彫刻とを結び付け、20世紀の彫刻表現の発展に大きな影響を与えた交流の価値を、それぞれ評価したものとされる。本遺産は2024年に登録された比較的新しい世界遺産であり、20世紀のモダニズム建築・芸術に対する世界遺産リストでの評価の広がりを示す事例の一つともいえる。

よくある質問

Q. トゥルグジウのブランクーシ彫刻群にはどんな作品が含まれますか?
A. 『沈黙のテーブル』『接吻の門』『無限柱』の3つを中心とする野外彫刻群で、東西に約1.3キロメートル延びる軸線に沿って配置されている。

Q. なぜこの彫刻群は作られたのですか?
A. 1916年、第一次世界大戦で中央同盟国軍からトゥルグジウを守って戦った兵士や市民を追悼するため、地元の女性団体の依頼を受けてブランクーシが1937〜1938年に制作したとされる。

Q. 無限柱(Endless Column)とはどんな作品ですか?
A. 菱形のモジュールを積み重ねた鋳鉄製の彫刻で、天に向かって伸びるような垂直性を強調した造形が特徴とされる。ブランクーシの抽象彫刻を代表する作品の一つとされる。

Q. 見学は可能ですか?
A. 彫刻群は市内の公共の公園・通り沿いに設置されており、入場料なしで自由に見学できる。『沈黙のテーブル』から『無限柱』までは徒歩で見学する場合、2〜3時間程度を見込むとよいとされる。

旅行情報

彫刻群は市内の公共の公園・通り沿いに設置されており、入場料なしで自由に見学できる屋外彫刻として親しまれている。『沈黙のテーブル』から『無限柱』までは『英雄たちの並木道』と呼ばれる軸線に沿って約1.3kmの距離があり、徒歩でのんびり見学する場合は2〜3時間程度を見込むとよいとされる。具体的な開閉館時刻の設定がある屋内施設ではないため、時間帯を気にせず訪問できる点も特徴とされる。
写真
トゥルグジウにあるブランクーシの彫刻作品群
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