鹿石と関連する青銅器時代の遺跡群
Deer Stone Monuments and Related Bronze Age Sites

概要

鹿石と関連する青銅器時代の遺跡群は、モンゴル中央部のハンガイ山脈周辺に集中する巨石記念物群です。鹿の意匠を刻んだ「鹿石」と呼ばれる石柱を中心に、周辺のクルガン(墳丘墓)や祭祀遺構をあわせて、2023年に文化遺産として世界遺産に登録されました。

基本情報
モンゴル
2023年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: モンゴル
  • 登録状況: 2023年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅰ)、(ⅲ)
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詳細情報
鹿の意匠を刻んだ鹿石と呼ばれる石碑群である。
青銅器時代の遊牧民の埋葬儀礼と関わるとされる。
草原地帯に広く分布する巨石記念物として知られる。
周辺には関連する古墳も点在する。

もっと詳しく

鹿石は、紀元前1200年頃から紀元前600年頃にかけてユーラシア草原地帯の青銅器時代後期の遊牧民文化によって作られたとされる石柱型の記念物です。高さは1メートルから4メートルほどのものが多く、花崗岩、砂岩、大理石などを素材として、単独あるいは複数本がまとまった形で地面に直接立てられました。石の表面には、様式化された鹿の意匠が浮き彫り状に施されているものが多いことからこの名で呼ばれていますが、鹿以外にも武具や道具、太陽を思わせる円環状の文様が刻まれる例も知られています。

鹿石は単独で発見されることは少なく、多くの場合、クルガンと呼ばれる大型の墳丘墓や、祭祀用と考えられる方形・環状の石組み遺構と組み合わさって遺跡群を形成しています。このような複合的な配置から、鹿石は個人あるいは集団の埋葬儀礼や、祖霊・自然に対する祭祀活動と関連する記念物であったと考えられています。

ユーラシア全域では1,650基を超える鹿石が確認されているとされ、その約8割がモンゴル国内に集中しているといわれています。中でもハンガイ山脈周辺の遺跡群は、鹿石とクルガンが良好な状態でまとまって残る代表例として評価されており、青銅器時代の遊牧民社会が広域にわたって共通の信仰・儀礼観念を共有していたことを示す考古学的証拠として位置づけられています。

登録基準は(i)「人類の創造的才能を表す傑作」および(iii)「現存するか消滅した文化的伝統ないし文明の存在を伝える独特な証拠」が適用されており、草原地帯の遊牧民文化が生み出した固有の造形表現と、埋葬・祭祀の伝統を伝える証拠としての価値が評価されています。

よくある質問

Q. 鹿石とは何ですか?
A. 鹿の意匠などを刻んだ、青銅器時代後期のユーラシア草原地帯の遊牧民文化による石柱型の記念物です。

Q. モンゴルにはどのくらいの数がありますか?
A. ユーラシア全域で確認されている1,650基を超える鹿石のうち、約8割がモンゴル国内に集中しているとされています。

Q. 鹿石は何のために作られたのですか?
A. 周辺のクルガン(墳丘墓)や祭祀遺構との組み合わせから、埋葬儀礼や祖霊・自然への祭祀活動に関連する記念物であったと考えられています。

Q. 世界遺産の登録基準は何ですか?
A. 文化遺産の登録基準(i)と(iii)が適用されており、独自の造形表現と遊牧民文化の伝統を伝える証拠としての価値が評価されています。

写真
鹿石と関連する青銅器時代の遺跡群
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