シュパイヒャーシュタット地区とチリハウスを含むコントールハウス地区
Speicherstadt and Kontorhaus District with Chilehaus

概要

ドイツ北部の港湾都市ハンブルクにあるシュパイヒャーシュタットは、世界最大級とされる煉瓦造りの倉庫街です。隣接するコントールハウス地区には、チリハウスをはじめとする20世紀初頭のオフィスビル群が立ち並び、国際貿易の拡大とともに発展したハンブルクの都市史を今に伝える建築群として、2015年に世界遺産に登録されました。

基本情報
ドイツ
2015年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: ドイツ
  • 登録状況: 2015年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅳ)
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詳細情報
世界最大規模の港湾倉庫群。
15の倉庫地区群と6つ関連する建造物と水路ネットワークで構成されている。
チリハウスを中心とするオフィスビルは、初期モダニズムの煉瓦造りの外観と統一された機能性が際だち、20世紀初頭の建築・都市計画の理念が表れている。
倉庫群、オフィス群はともに、19世紀後半から20世紀初頭にかけて急激に増大した国際貿易の影響をうけた顕著な例である。

もっと詳しく

1881年、ハンブルクがドイツ関税同盟に加盟する際、市内の一部地域に限り関税をかけずに貨物を保管できる自由港(フライハーフェン)を維持することが認められた。この自由港の倉庫地区として、1883年からシュパイヒャーシュタットの建設が始まり、建設にあたっては約1,100棟の既存の建物が取り壊され、およそ2万人が移転を余儀なくされたとされる。建設は1927年頃まで段階的に進められ、エルベ川沿いの軟弱な地盤に対応するため、建物はオーク材の杭基礎の上に築かれている点も特徴とされる。

赤煉瓦造りの倉庫群は、都市計画家フランツ・アンドレアス・マイヤーが手がけたとされるネオゴシック様式の外観を持ち、当初はコーヒー・紅茶・香辛料・絨毯といった輸入品の保管に用いられた。運河を挟んで建ち並ぶ倉庫と橋によって結ばれた街並みは、単一の倉庫街としては世界最大級の規模とされる。

隣接するコントールハウス地区を代表するチリハウスは、建築家フリッツ・ヘーガーの設計により1922年から1924年にかけて建設された。東側の鋭く尖った角部が船首を思わせる意匠から、レンガ表現主義(バックシュタイン・エクスプレッショニズム)を代表する建築として知られ、使用された煉瓦は約480万個にのぼるとされる。周辺にはシュプリンケンホーフ、メスベルクホーフ、モンタンホーフといったオフィスビルが立ち並び、20世紀初頭のハンブルクにおける国際貿易の発展を象徴する商業建築群を形成している。

登録基準(iv)は、19世紀末から20世紀初頭にかけての国際貿易の急速な拡大という歴史的段階を示す、卓越した建築群としての価値を評価したものである。機能の異なる倉庫街とオフィス街という二つの地区が、一体の資産として登録されている点も本遺産の特徴といえる。

よくある質問

Q. シュパイヒャーシュタットとはどのような施設ですか?
A. 1883年から建設が始まった、ハンブルクの自由港に設けられた世界最大級とされる煉瓦造りの倉庫街で、エルベ川沿いの軟弱地盤に対応するためオーク材の杭基礎の上に建てられている。

Q. チリハウスの特徴的な外観の由来は何ですか?
A. 建築家フリッツ・ヘーガーが1922〜1924年に設計した際、鋭く尖った東側の角部を船首に見立てたデザインとされ、レンガ表現主義を代表する建築として知られる。

Q. コントールハウス地区とはどのような場所ですか?
A. チリハウスをはじめ、シュプリンケンホーフやメスベルクホーフなどのオフィスビルが立ち並ぶ商業建築群で、20世紀初頭のハンブルクにおける国際貿易の発展を背景に形成された。

Q. シュパイヒャーシュタットとコントールハウス地区は見学できますか?
A. シュパイヒャーシュタットは公共の街区として自由に散策でき、シュパイヒャーシュタット博物館などの見学施設やガイドツアーも用意されている。チリハウスなどオフィスビルの内部は基本的にテナント利用者向けで、外観の見学が中心となる。

旅行情報

シュパイヒャーシュタット地区は公共エリアのため見学に開館時間の制限はなく、通年で散策が可能。地区内のシュパイヒャーシュタット博物館は例年3〜10月は平日10:00〜17:00・土日祝10:00〜18:00、11〜2月は毎日10:00〜17:00頃の開館とされ、日曜には博物館見学を含むガイドツアーも実施されている(要事前確認)。チリハウスなどコントールハウス地区の建物は外観見学が中心で、内部は基本的に非公開。
写真
シュパイヒャーシュタット地区とチリハウスを含むコントールハウス地区
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