バルデス半島
Península Valdés

概要

バルデス半島は、アルゼンチン南部チュブ州の南大西洋沿岸から約100km突き出た草原状の半島です。1999年に自然遺産として登録され、断崖・潟湖・岩礁など変化に富んだ海岸地形が、ミナミセミクジラをはじめとする複数の絶滅危惧種にとって重要な繁殖地となっていることが評価されています。

基本情報
アルゼンチン
1999年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: アルゼンチン
  • 登録状況: 1999年:新規登録
  • 区分: 自然遺産
  • 登録基準: (ⅹ)
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詳細情報
アルゼンチン南部、チュブト州北東部、南大西洋に100kmほど突出している牧草地の半島。
絶壁や潟、磯、入り江など複雑な地形から成るこの半島には、絶滅の危機にさらされている数種の動物にとって、極めて重要な繁殖地となっている。
特にこの近海に棲息するミナミセミクジラミナミゾウアザラシとアシカにとって貴重な地域である。

もっと詳しく

半島の海岸線は、切り立った崖や遠浅の入江、塩性の潟湖(サリーナ)など変化に富んだ地形からなり、特にカレタ・バルデスと呼ばれる細長い入江は、ミナミゾウアザラシの一大繁殖地として知られる。世界遺産の登録基準は(x)生物多様性の保全上重要な自然生息地のみであり、景観の美しさ(基準(vii))ではなく、生態系・種の保存という観点に絞って評価された点が特徴とされる。

この海域を代表するミナミセミクジラは、20世紀初頭まで商業捕鯨によって個体数が大きく減少したが、1935年の国際的な捕獲禁止措置以降、バルデス半島周辺を含む南半球の複数の海域で個体数の回復傾向が報告されている。半島西側のヌエボ湾やサンホセ湾は、6月から12月頃にかけて出産・保育のために多くの個体が来遊する海域として知られ、母子ペアの姿が観察されることも多いとされる。

半島とその周辺海域には、ミナミゾウアザラシやアシカ類、マゼランペンギンの集団営巣地、シャチなども生息しており、シャチが遠浅の海岸に乗り上げてアザラシ類を襲う独特の狩猟行動が観察されることでも知られる。こうした多様な捕食-被食関係が同じ海域で観察できる点も、この地域の生態学的価値の高さを示しているとされる。

バルデス半島は南大西洋に面した海岸線の大部分で人為的な開発をほとんど受けずに残されており、これが多様な海生哺乳類の繁殖地として機能してきた背景にあると考えられている。

よくある質問

Q. バルデス半島はどこにありますか
A. アルゼンチン南部チュブ州、パタゴニア地方の南大西洋岸に位置する半島です。

Q. バルデス半島はなぜ世界遺産に登録されているのですか
A. ミナミセミクジラやミナミゾウアザラシなど、絶滅の恐れがある海生哺乳類にとって重要な繁殖地であることが評価され、1999年に自然遺産として登録されました。

Q. ホエールウォッチングに適した時期はいつですか
A. 一般に6月から12月頃がミナミセミクジラの来遊シーズンとされ、特に9〜10月は個体間の活発な行動が観察されやすい時期として紹介されています。

Q. ミナミゾウアザラシはどこで見られますか
A. 半島東岸のカレタ・バルデスなどが代表的な観察地とされ、9月から11月頃に多くの個体が上陸する様子が見られるといわれています。

旅行情報

半島観光の拠点となるのはヌエボ湾に面したプエルト・マドリンの町で、日帰りツアーでバルデス半島やパンタ・ロマ(アシカの生息地)などを巡ることができるとされる。ボートによるミナミセミクジラのウォッチングは、半島内のプエルト・ピラミデスがアルゼンチン国内で唯一の出港地とされ、6〜12月頃がシーズンとして案内されている。カレタ・バルデスのミナミゾウアザラシは9〜11月頃が観察の目安とされる。
写真
バルデス半島
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