タシュケントのモダニズム建築
Tashkent Modernist Architecture. Modernity and Tradition in Central Asia

概要

ウズベキスタンの首都タシュケントには、1966年の大地震後の都市再建を背景に、1960年代から1990年代初頭にかけて建設されたモダニズム建築群が残る。真珠形の集合住宅「ジェムチュグ」や地下鉄コスモナフトラル駅、郊外パルケント近郊の太陽炉施設(サン・ヘリオコンプレックス)など計10件の建物・複合施設が、地元の伝統技法と近代的建材、耐震設計を融合させた独自の都市景観を形づくっている。2026年、登録基準(iv)のもと世界遺産に登録された。

基本情報
ウズベキスタン
2026年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: ウズベキスタン
  • 登録状況: 2026年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅳ)
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詳細情報
1960年代から1990年代にかけて建設された一群の建築は、当時の社会体制のもとで独自に発展したモダニズム様式を今に伝える。
巨大な太陽炉施設をはじめとする多様な建物群は、都市計画と先端科学技術への挑戦を象徴している。
地元職人の伝統技法と近代的な建材が融合した意匠は、独自性の高い都市景観を形づくった。

もっと詳しく

ウズベキスタンの首都タシュケントは、1966年に発生した大地震による壊滅的な被害からの復興を契機に、ソ連時代の建築家・都市計画家たちによる大規模な都市再建が進められた都市である。1960年代から1990年代初頭にかけて建設された一群のモダニズム建築は、当時の社会体制のもとで独自に発展した意匠を今に伝えており、2026年、第48回世界遺産委員会(韓国・釜山)において、登録基準(iv)のもと世界遺産に登録された。

本資産は、真珠を思わせる外観を持つ集合住宅「ジェムチュグ(パール)」、国立歴史博物館、芸術アカデミー中央展示ホール、地下鉄コスモナフトラル駅、パルケント近郊にある太陽炉施設(ビッグ・ソーラー・ファーネス)、人民友好宮殿、国立美術館、国立サーカス、チョルスー・バザール、アリシェル・ナヴォイ記念映画宮殿という、合計10件の建物・複合施設からなる連続資産である。このうち9件はタシュケント中心部の再建で形成された主要な都市軸沿いに位置し、太陽炉施設のみ市街地から離れたパルケント近郊にある。

太陽炉施設は、1980年代に完成した実験科学施設で、太陽光を反射鏡で一点に集めて高熱を得るという同種の施設は、世界でもフランスの施設と並びごくわずかしか存在しないとされる。かつては軍事関連の実験にも用いられ一般には非公開の施設であったが、現在は科学目的での利用に限定され、ツアーを通じて見学が可能になっている。

これらの建築群は、国際的なモダニズム建築の潮流を、タシュケントの地域文化や気候条件、そして地震多発地帯という立地に応じた耐震設計と結びつけて独自に発展させた点に特徴がある。地元職人による伝統的な装飾技法と、当時最先端であった近代的建材や構造技術との融合は、ソ連後期における都市計画と建築表現の到達点のひとつを示している。

登録基準(iv)は、これらの建築群が人類史における重要な時代を代表する建築様式・都市計画の顕著な見本であることを評価するものであり、地震からの復興という文脈のもとで育まれた、類例の少ない都市景観として位置づけられている。

よくある質問

Q. タシュケントのモダニズム建築とはどのような遺産ですか?
A. 1966年の大地震後の都市再建を背景に、1960年代から1990年代初頭にかけて建設された10件のモダニズム建築群で、2026年に世界遺産へ登録された。

Q. どのような建物が含まれていますか?
A. 集合住宅「ジェムチュグ」、国立歴史博物館、地下鉄コスモナフトラル駅、太陽炉施設、国立サーカス、チョルスー・バザールなど計10件の建物・複合施設が含まれる。

Q. 太陽炉施設とはどのような施設ですか?
A. 太陽光を反射鏡で集めて高熱を得る実験科学施設で、同種の施設は世界でもごくわずかしか存在しない。かつては非公開だったが、現在はツアーで見学できる。

Q. なぜモダニズム建築が世界遺産になったのですか?
A. 国際的なモダニズム様式を、地元の伝統技法や地震への耐震設計と融合させた独自の都市景観を示す顕著な例として、登録基準(iv)のもと評価されたため。

旅行情報

10件の構成資産のうち9件はタシュケント中心部に位置し、地下鉄や徒歩で見学できるが、太陽炉施設のみ郊外パルケント近郊にあり、見学には事前予約のガイド付きツアーが必要となる。
写真
タシュケントのモダニズム建築
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