チュニジア中部の町エル・ジェムに残る円形闘技場は、3世紀前半にローマ帝国属州アフリカの都市ティスドルスで築かれた、北アフリカ最大級のローマ闘技場である。ローマのコロッセオに次ぐ規模ともいわれる楕円形アリーナと重層の観客席は、古代ローマの高度な石造建築技術と、オリーブ油交易で栄えた属州都市の公共娯楽文化を今に伝えている。
Q. エル・ジェムの円形闘技場はいつ、誰によって建てられましたか?
A. 3世紀前半(238年頃)、ローマ帝国の属州アフリカに位置した都市ティスドルスに建設されたと考えられている。特定の建築家名は伝わっていないが、当時の属州総督ゴルディアヌス(後の皇帝ゴルディアヌス1世)の時代に築かれたとされる。
Q. どのくらいの人数を収容できましたか?
A. 推定で3万人以上を収容できたとされ、北アフリカ最大級、ローマ帝国全体でも屈指の規模を誇る円形闘技場である。
Q. コロッセオとの違いは何ですか?
A. 基本構造や規模はローマのコロッセオに類似するが、都市の城壁や周辺建造物に囲まれず、開けた土地に単独で建てられている点が異なる。そのため遠方からもその威容を望むことができる。
Q. 現在はどのように利用されていますか?
A. 観光地として一般公開されているほか、毎年夏には国際交響楽祭の会場としても使用されている。