ランス・オ・メドー国定史跡
L’Anse aux Meadows National Historic Site

概要

カナダ・ニューファンドランド島北端に位置するランス・オ・メドー国定史跡は、11世紀頃に築かれた北米大陸で唯一確認されているヴァイキング(ノルド人)の集落跡である。北欧の伝承文学「サガ」の記述を手がかりに1960年に発見され、コロンブス以前にヨーロッパ人が北米大陸へ到達していたことを示す直接的な物証として世界遺産に登録されている。

基本情報
カナダ
1978年:新規登録,2017年:範囲拡大
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: カナダ
  • 登録状況: 1978年:新規登録,2017年:範囲拡大
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅵ)
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詳細情報
北アメリカ大陸初の ヴァイキングの集落跡。
北欧の伝承文学「 サガ」の記述に基づき調査した結果見つかった集落。
ノルウェーの様式と一致する共同住宅や作業場、鍛冶場、青銅器や鉄器が発見されている。

もっと詳しく

ランス・オ・メドーは、ノルウェーの探検家ヘルゲ・インスタッドと考古学者の妻アンネ・スティーネ・インスタッドによって1960年に発見された。二人は「赤毛のエイリークのサガ」や「グリーンランド人のサガ」に記された北米大陸「ヴィンランド」への航海の記述を手がかりに現地を踏査し、地元住民の情報を得てこの遺跡を発見した。1961年から発掘調査が本格的に始まり、複数の建物跡が確認された。

発掘調査により、芝土の壁と木材の骨組みからなる住居跡や作業小屋、そして北米大陸では他に例を見ない鍛冶場(製鉄炉)の跡が発見された。出土した鉄釘や青銅製の留め具、砥石、骨製の編み針などは、いずれもアイスランドやグリーンランドに残るノルド人の遺物と様式が一致しており、放射性炭素年代測定などにより紀元1000年前後の遺構であることが確認されている。近年では、年輪年代学を用いた研究により、遺構から出土した木材が西暦1021年に伐採されたものであることを示す成果も報告されている。

この発見により、ランス・オ・メドーはコロンブスの到達より約500年早く、ヨーロッパ人(ノルド人)が北米大陸に到達し、一時的とはいえ定住を試みていたことを示す唯一の考古学的証拠となった。1978年、世界遺産条約に基づく最初期の登録物件のひとつとして世界遺産リストに加えられている。

登録基準(vi)は、顕著な普遍的価値を有する出来事や生きた伝統、思想、信仰、芸術的・文学的作品と直接的または実質的に関連する物件であることを評価するものである。ランス・オ・メドーは、口承文学であったサガの記述が考古学的に裏付けられた稀有な事例として、この基準を満たす代表例とされている。

よくある質問

Q. ランス・オ・メドーはどのように発見されましたか?
A. ノルウェーの探検家ヘルゲ・インスタッドと妻アンネ・スティーネ・インスタッドが、北欧のサガに記された「ヴィンランド」への航海の記述を手がかりに1960年に発見した。

Q. どのくらい古い遺跡ですか?
A. 放射性炭素年代測定などにより、紀元1000年前後、コロンブスの到達より約500年早い時期の遺構と確認されている。

Q. どのような遺構・遺物が見つかっていますか?
A. 芝土の壁を持つ住居跡や作業小屋、鍛冶場の跡のほか、鉄釘、青銅製の留め具、骨製の編み針などが出土している。

Q. なぜ登録基準(vi)のみで登録されているのですか?
A. 口承文学であったサガの記述が考古学的に裏付けられた点が評価されており、生きた伝統・文学作品との直接的な関連という基準(vi)の趣旨に合致するためである。

旅行情報

カナダ・ニューファンドランド島の北端に位置し、パークス・カナダが運営するビジターセンターがある。気候の影響を受けるため、例年6月から9月頃までの夏季を中心に一般公開されている。
写真
ランス・オ・メドー国定史跡
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