人権と自由、和解:ネルソン・マンデラの遺産
Human Rights, Liberation and Reconciliation: Nelson Mandela Legacy Sites

概要

「人権と自由、和解:ネルソン・マンデラの遺産」は、2024年に南アフリカで文化遺産として世界遺産に登録された資産群です。反アパルトヘイト闘争の指導者であり、後に同国初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ氏の生涯と、人種隔離政策からの解放・民主化・和解に至る南アフリカの歴史を伝える14の史跡から構成されています。登録基準は(vi)のみで、建造物そのものの造形美よりも、そこに刻まれた出来事と記憶の普遍的な重要性が評価の中心となっています。

基本情報
南アフリカ
2024年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: 南アフリカ
  • 登録状況: 2024年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅵ)
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詳細情報
ネルソン・マンデラの生涯にゆかりのある史跡群である。
アパルトヘイト下の弾圧・逮捕の現場となったリリースリーフなどが含まれる。
アパルトヘイトからの和解と民主化の歴史を伝える。
人権と自由を求めた闘いの記憶を今に伝える。

もっと詳しく

この資産群は、ハウテン州、フリーステート州、東ケープ州、クワズール・ナタール州の4州にまたがる14件の構成資産からなるとされています。代表的なものとしては、1955年に反アパルトヘイト運動の綱領「自由憲章」が採択されたウォルター・シスル広場、1963年にANC(アフリカ民族会議)指導部が一斉検挙されたリリースリーフ農場、1976年のソウェト蜂起の舞台となったオーランド・ウェストの街路、かつての刑務所群を転用し現在は憲法裁判所が置かれるコンスティテューション・ヒル、1994年にマンデラ氏が大統領就任式を行ったプレトリアのユニオン・ビルディングスなどが含まれるとされます。

なお、マンデラ氏が27年に及ぶ獄中生活の多くを過ごしたことで知られるロベン島は、これに先立つ1999年に単独で世界遺産(文化遺産)として登録されており、2024年に登録されたこの資産群の構成資産には含まれていません。両者は南アフリカの人権史・解放闘争史を伝える資産として文脈上深く結びついていますが、世界遺産としては別個の登録物件である点には注意が必要です。

南アフリカでは1948年以降、人種によって居住区や権利を分ける「アパルトヘイト」政策が制度化され、多くの人々が弾圧や強制移住、投獄を経験しました。1990年代に入り国内外の反対運動と交渉を経てアパルトヘイトは撤廃され、1994年に全人種が参加する初の総選挙が実施されてマンデラ氏が大統領に選出されました。その後設置された「真実和解委員会」も、対立を乗り越え社会の再統合を目指す取り組みとして広く知られています。

登録基準(vi)は、顕著な普遍的価値を有する出来事・生きた伝統・思想・信仰・芸術的作品と直接または実質的に関連する遺産に適用される基準です。この資産群は、20世紀の人権と自由をめぐる闘争、そしてそこから生まれた和解と民主化という、人類史における重要な出来事の記憶を伝えるものとして評価されています。

よくある質問

Q. この世界遺産はどのような資産で構成されていますか。
A. 南アフリカ4州にまたがる14件の史跡で構成されるとされ、ウォルター・シスル広場やコンスティテューション・ヒル、リリースリーフ農場などが含まれます。

Q. なぜ登録基準(vi)だけで登録されているのですか。
A. 建造物の造形的価値ではなく、反アパルトヘイト闘争・人権・和解という普遍的価値を持つ出来事や記憶との関連性が評価されたためです。

Q. ロベン島はこの資産群に含まれますか。
A. 含まれません。ロベン島はこれに先立つ1999年に単独の世界遺産として登録されており、2024年登録のこの資産群とは別個の物件です。

Q. いつ、どのような経緯で世界遺産になりましたか。
A. 2024年の第46回世界遺産委員会で、南アフリカの人権闘争と民主化の歴史を伝える資産として文化遺産に登録されました。

旅行情報

構成資産の一つであるヨハネスブルグのコンスティテューション・ヒルは、火・水・木・金・土・日曜(月曜休館)の9時~17時に一般公開されているとされ、1時間のハイライトツアーや2時間のフルツアーなど複数のガイドツアーが用意されています。同じくヨハネスブルグ近郊のリリースリーフ農場も、平日8時30分~17時、週末9時~16時頃に見学が可能な博物館として整備されているとされます。なお、この資産群には含まれないロベン島についても、ケープタウンのV&Aウォーターフロントにある「ネルソン・マンデラ・ゲートウェイ」からフェリーで渡る見学ツアー(所要約3.5~4時間)が広く知られており、マンデラ氏ゆかりの地を巡る際にあわせて訪れる観光客が多いとされます。
写真
人権と自由、和解:ネルソン・マンデラの遺産
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