トロンデック・クロンダイク
Tr’ondëk-Klondike

概要

トロンデック・クロンダイクは、2023年に世界遺産として登録された、カナダ・ユーコン準州の文化遺産である。19世紀末に起きたクロンダイク・ゴールドラッシュの舞台であると同時に、この地を古くから故郷としてきた先住民トロンデック・フウェチン族(Tr'ondëk Hwëch'in)にとって今も続く伝統的な生活領域でもある。移住者による急速な開発と、それに対応してきた先住民コミュニティの歴史が重なり合う点に、この遺産の特徴がある。

基本情報
カナダ
2023年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: カナダ
  • 登録状況: 2023年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅳ)
世界遺産検定 対策トップへ »
詳細情報
19世紀末のゴールドラッシュで栄えた地域である。
先住民トロンデック族の伝統的な生活の場でもあった。
金採掘に伴う急速な開発と社会変化を伝える。
先住民文化と移住者の歴史が交差する複合遺産である。

もっと詳しく

1896年にクロンダイク川流域で金が発見されると、翌1897年から1898年にかけて世界中から数万人ともいわれる人々がこの地に押し寄せ、「クロンダイク・ゴールドラッシュ」と呼ばれる急激な開発ブームが起きた。人口が急増した町ドーソン・シティは、一時的に北米有数の規模の都市へと変貌したとされる。

一方、この地域は古くからトロンデック・フウェチン族が漁労や狩猟を営みながら暮らしてきた伝統的な領域でもあった。クロンダイク川とユーコン川の合流点に位置するトロチェク(Tr'ochëk)はサケ漁の重要な拠点であったが、ゴールドラッシュによる急激な人口流入の影響を受け、住民の多くは下流のムースハイド(Moosehide)集落へと移り住んだと伝えられる。世界遺産としてのトロンデック・クロンダイクは、こうした急速な植民地化の中でトロンデック・フウェチン族が経験し、対応してきた歴史そのものを伝える点に重きが置かれており、単なるゴールドラッシュの背景としてではなく、今も存続する先住民コミュニティの視点を含む遺産として位置づけられている。

世界遺産の構成資産は、フォート・リライアンス、フォーティマイル(Ch'ëdähdëk)、デネズー墓地、フォート・クーデイおよびフォート・コンスタンティン、トロチェク、ドーソン・シティ、ムースハイド集落、ブラック・シティの8か所からなる。登録基準は(iv)のみで、急速な植民地拡大という社会変化に対する人々の適応のあり方を伝える建造物群・遺跡群としての価値が評価されている。2023年9月、サウジアラビア・リヤドで開催された第45回世界遺産委員会で登録が決定し、ユーコン準州で初めての世界遺産(文化遺産)となった。

よくある質問

Q. トロンデック・クロンダイクとはどのような世界遺産ですか?
A. カナダのユーコン準州にある文化遺産で、19世紀末のクロンダイク・ゴールドラッシュの舞台と、先住民トロンデック・フウェチン族の伝統的な生活領域が重なる8つの構成資産からなる。2023年に登録された。

Q. いつ世界遺産に登録されましたか?
A. 2023年9月、サウジアラビア・リヤドで開催された第45回世界遺産委員会で登録が決定した。ユーコン準州では初めての世界遺産である。

Q. 登録基準は何ですか?
A. 基準(iv)のみで登録されている。急速な植民地拡大という社会変化に対する適応のあり方を伝える建造物群・遺跡群としての価値が評価されている。

Q. どのような場所を訪れることができますか?
A. 中心地ドーソン・シティのほか、フォーティマイルやムースハイド集落などが構成資産に含まれる。ドーソン・シティにはパークス・カナダのビジターセンターがあり、見学ツアーなどの案内を得られる。

旅行情報

中心地ドーソン・シティは、ユーコン準州の州都ホワイトホースから北西へ約525km。年間を通じてアクセス可能だが、多くの観光施設やツアーは例年5月から9月頃の夏季に運営されるとされる。パークス・カナダのビジターインフォメーションセンターがドーソン・シティのフロント・ストリートにあり、構成資産の見学ツアー等の案内を行っている。訪問前に開館期間や交通事情を公式情報で確認することが望ましい。
写真
トロンデック・クロンダイク
ページトップへ戻る