ジェルバ:島嶼部への入植様式の証拠
Djerba: Testimony to a settlement pattern in an island territory

概要

ジェルバ:島嶼部への入植様式の証拠は、地中海のジェルバ島(チュニジア)に伝わる、分散型の集落と密集した市街地が組み合わさった独自の入植パターンを伝える世界遺産です。複数の宗教・民族が共存してきた歴史を今に伝える文化的景観として、2023年に登録されました。

基本情報
チュニジア
2023年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: チュニジア
  • 登録状況: 2023年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅴ)
世界遺産検定 対策トップへ »
詳細情報
地中海の島に残る独自の入植様式を伝える遺産である。
複数の宗教・民族が共存してきた多文化社会の歴史を持つ。
分散型の集落形態が特徴的である。
伝統的なオリーブ栽培など生業の歴史も伝える。

もっと詳しく

ジェルバ島の伝統的な集落構造は、「メンゼル(menzel)」と呼ばれる、住居と農地・工房が一体となった家族単位の敷地が集まって「ウーマ(houma)」という地区を形成する、低密度で分散した農村型の居住形態を基盤としています。この仕組みは、島の主要な住民集団の一つであるイバード派イスラム教徒に特徴的な社会組織のあり方を反映しているとされています。これに対し、ユダヤ教徒の居住区や商業活動が集中する市場地区は、より高密度な都市型の集落として発達しており、両者が組み合わさることで島全体の独自の社会・経済構造が形づくられてきました。

ジェルバ島は、こうした多様な共同体が長期にわたり共存してきた歴史でも知られています。島内のエリアード(旧ハラ・スギーラ)村にあるエル・グリバ・シナゴーグは、アフリカ最古級、あるいは現存する中で世界最古級とも言われる、継続的に使用されてきたユダヤ教の礼拝施設の一つとされ、島の多宗教共生の歴史を象徴する存在です。

農業面では、伝統的なオリーブ栽培が現在も続けられており、乾燥した島の環境に適応した独自の農法や、地下・半地下式のオリーブ搾油施設など、生活と生業が密接に結びついた景観が今も残されています。2023年の登録では、こうした独自の入植パターンと多文化共生の歴史を伝える顕著な証拠であることが評価され、登録基準(v)のみが適用されました。

よくある質問

Q. ジェルバ島の集落パターンにはどのような特徴がありますか。
A. メンゼルと呼ばれる家族単位の敷地が集まる分散型の農村集落と、より密集した都市型の集落が組み合わさっている点が特徴です。

Q. エル・グリバ・シナゴーグとは何ですか。
A. ジェルバ島のエリアード村にある、アフリカ最古級ともされるユダヤ教の礼拝施設で、島の多宗教共生の歴史を象徴する建物です。

Q. 世界遺産に登録されたのはいつですか。
A. 2023年9月にユネスコの世界遺産リストに登録されました。

Q. ジェルバ島の伝統的な農業は何ですか。
A. 乾燥した島の気候に適応した伝統的なオリーブ栽培が現在も続けられており、独自の搾油施設などが残されています。

旅行情報

エル・グリバ・シナゴーグは、ジェルバ島の中心地ウムト・スークから車や タクシーで15分ほどのエリアード村にあり、通常は日中に見学が可能ですが、ユダヤ教の安息日(金曜夕方から土曜夕方)や主要な祝日は閉館します。見学の際は肩や膝を覆う控えめな服装が求められ、男性は頭を覆う帽子の着用を求められることがあります。中心地ウムト・スークにはアーケードでつながる伝統的な市場地区が広がり、島の生活文化を紹介するゲラーラ博物館なども見学先として知られています。
写真
ジェルバ:島嶼部への入植様式の証拠
ページトップへ戻る