ザゴリの文化的景観
Zagori Cultural Landscape

概要

ザゴリの文化的景観は、ギリシア北西部エピロス地方、ピンドス山脈の西斜面に広がる山岳地域です。ザゴロホリアと呼ばれる石造りの村落群と、それらを結ぶ石橋や石畳道からなる伝統的なインフラが評価され、2023年にギリシア初の「文化的景観」として世界遺産に登録されました。

基本情報
ギリシア
2023年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: ギリシア
  • 登録状況: 2023年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅴ)
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詳細情報
険しい山岳地帯に築かれた石造集落群である。
石橋や石畳の道など伝統的なインフラが残る。
自然環境に適応した建築様式が発展した。
牧畜と交易で栄えた山岳社会の歴史を伝える。

もっと詳しく

ザゴリ地方には、ザゴロホリアと総称される45の伝統的な村落が点在しています。各村は中央広場を囲むように配置され、広場にはプラタナスの木や、地域コミュニティによって維持されてきた「聖なる森」と呼ばれる保護林が伴うことが多いとされています。石を用いた建築様式は住居だけでなく、段々畑、水車、脱穀場、羊の囲いといった農牧業インフラ、さらに村々を結ぶアーチ状の石橋や石畳の小道にまで及んでおり、地域全体が険しい山岳地形に適応した一体的な生活文化景観を形成しています。

この地域の人類の営みの痕跡は旧石器時代にまでさかのぼるとされ、青銅器時代後期の埋葬遺構、6世紀頃のスラブ系部族の定住、その後のビザンツ帝国やオスマン帝国支配下の歴史を経て、現在まで人が住み続けてきたことが考古学的に確認されています。近世以降は、牧畜と交易によって山岳社会が独自に発展し、石造りの村落景観と交易・移動のためのインフラが一体となって整備されてきた点が、文化的景観としての価値の核心とされています。

世界遺産の登録基準は(v)「ある文化を代表する伝統的居住形態、土地利用の顕著な例」のみが適用されています。これは、個々の建造物の様式美よりも、山岳という厳しい自然環境と共生しながら形成された集落・交通網・生業形態の総体としての「景観」自体が評価されたことを意味します。地域内には「ギネス世界記録に幅に対する深さで世界一の峡谷」とも紹介されるヴィコス峡谷があり、トレッキングの拠点としても知られています。

よくある質問

Q. ザゴリはどこにありますか?
A. ギリシア北西部のエピロス地方、ピンドス山脈の西斜面に位置する山岳地域です。

Q. ザゴロホリアとは何ですか?
A. ザゴリ地方に点在する45の伝統的な石造り村落の総称です。石橋や石畳道といった伝統的インフラで結ばれています。

Q. 世界遺産の登録基準は何ですか?
A. 文化遺産の登録基準(v)のみが適用されており、山岳環境に適応した伝統的な土地利用・集落形態の顕著な例として評価されています。

Q. 観光の見どころはありますか?
A. 深い峡谷として知られるヴィコス峡谷でのトレッキングや、石橋・石畳道を巡るハイキングが人気とされています。

旅行情報

ザゴリ地方はギリシア北西部、イオアニナの街から車で日帰り圏内とされ、複数の伝統的村落を拠点にヴィコス峡谷周辺のトレッキングルートが整備されています。18世紀頃に架けられたとされるアーチ状の石橋群を巡るハイキングコースも人気があり、地元ではゲストハウス形式の宿泊施設が発達しています。ただし個別の交通機関(公共バスの本数等)は限られるとされ、レンタカーでの周遊が一般的とされています。
写真
ザゴリの文化的景観
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