河港都市グリニッジ
Maritime Greenwich

概要

ロンドン南東部にあるグリニッジは、経度0度の基準線「本初子午線」が通ることで知られる世界遺産です。かつて航海と天文学の研究拠点として機能した王立天文台や、建築家クリストファー・レンによる17世紀の壮麗な建物群が今も残り、地球上の位置と時刻を測る基準を生み出した歴史的な場所として、1997年に文化遺産として登録されました。

基本情報
イギリス
1997年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: イギリス
  • 登録状況: 1997年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅰ)、(ⅱ)、(ⅳ)、(ⅵ)
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詳細情報
経度ゼロ度の本初子午線が通ることで知られる。
王立天文台では、かつて航海術の研究が行われた。
17世紀の建築家クリストファー・レンによる壮麗な建造物群が残る。
天文学と航海の歴史を伝える博物館としても機能している。

もっと詳しく

王立天文台は1675年、国王チャールズ2世の命により設立された。当時、外洋航海中に自船の経度を正確に知る「経度問題」の解決が国家的な課題となっており、初代グリニッジ王室天文官には天文学者ジョン・フラムスティードが任命された。観測拠点となるフラムスティード・ハウスの設計には、セント・ポール大聖堂の設計者としても知られる建築家クリストファー・レンと、その協力者ロバート・フックが携わったとされる。

グリニッジが経度0度の基準地となった背景には、1884年にアメリカ・ワシントンで開催された国際子午線会議がある。25か国の代表が参加したこの会議では、当時すでに多くの航海用海図がグリニッジ子午線を基準として作成されていた実用上の理由などから、グリニッジを通る子午線を本初子午線とすることがほぼ全会一致で採択された。これにより、グリニッジ標準時(GMT)は世界の時刻の基準としても定着していった。

世界遺産としての登録基準(i)(ii)(iv)(vi)は、それぞれ異なる価値を評価したものである。(i)はイニゴー・ジョーンズ設計の「クイーンズ・ハウス」やレン設計の旧王立海軍大学に見られる建築的な創造性、(ii)は科学・建築の両面で世界の他地域に影響を与えた交流の歴史、(iv)は港湾都市の発展段階を示す卓越した建築群であること、(vi)は本初子午線とGMTという、世界共通の位置・時刻の基準を生み出した思想・出来事との直接的な関連を、それぞれ意味している。

現在の構成資産には、王立天文台のほか、国立海事博物館、旧王立海軍大学、クイーンズ・ハウス、グリニッジ・パークなどが含まれ、周辺一帯が一体的な文化的景観を形成している。

よくある質問

Q. なぜグリニッジが本初子午線(経度0度)の基準地に選ばれたのですか?
A. 1884年にワシントンで開かれた国際子午線会議で、当時すでに多くの航海用海図がグリニッジ子午線を基準としていた実用上の理由などから、参加25か国の合意によりグリニッジを通る子午線が本初子午線に採択されたためとされる。

Q. グリニッジの世界遺産としての価値はどこにありますか?
A. 王立天文台や旧王立海軍大学、クイーンズ・ハウスなど17世紀を中心とした優れた建築群に加え、本初子午線とグリニッジ標準時(GMT)という世界の位置・時刻の基準を生み出した歴史的意義が評価されている。

Q. 王立天文台はいつ、何の目的で作られたのですか?
A. 1675年、国王チャールズ2世の命により、航海中に経度を正確に知る『経度問題』を解決するための天文観測拠点として設立された。初代グリニッジ王室天文官にはジョン・フラムスティードが任命された。

Q. グリニッジには誰でも見学できますか?
A. 王立天文台やナショナル・マリタイム・ミュージアムなどは一般公開されており、事前予約でのチケット購入が推奨される。本初子午線のラインは屋外に設置されており、上に立って記念撮影する見学者も多い。

旅行情報

王立天文台(Royal Observatory Greenwich)は例年10:00〜17:00頃の開館(夏季は延長される場合がある)で、大人料金は事前予約でおよそ18ポンド程度からとされる。最寄りはDLRのカティーサーク・フォー・マリタイム・グリニッジ駅などで、ロンドン中心部からアクセスしやすい。国立海事博物館(National Maritime Museum)は入場無料。開館時間・料金は変動するため、訪問前に公式サイトでの確認が推奨される。
写真
河港都市グリニッジ
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