峨眉山と楽山大仏
Mount Emei Scenic Area, including Leshan Giant Buddha Scenic Area

概要

峨眉山と楽山大仏は、中国四川省にまたがる仏教文化と自然が一体となった世界遺産です。標高3,000mを超える峨眉山は古来より仏教の聖地として多くの寺院が営まれ、その麓では8世紀から9世紀にかけて全高約71mの磨崖仏(楽山大仏)が彫られました。1996年に登録され、文化遺産と自然遺産の両方の価値を持つ複合遺産として評価されています。

基本情報
中国
1996年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: 中国
  • 登録状況: 1996年:新規登録
  • 区分: 複合遺産
  • 登録基準: (ⅳ)、(ⅵ)、(ⅹ)
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詳細情報
標高3000メートルを超える仏教の聖地として古くから信仰を集めてきた。
山中には数多くの寺院が点在し、巡礼者を迎えてきた。
山麓の岩壁には高さ71メートルの巨大な仏像が彫られている。
希少な野生動物が生息する豊かな自然も保護されている。

もっと詳しく

楽山大仏の造営は、8世紀初頭の唐代(開元年間)に僧侶・海通の発願によって始まったと伝えられる。当時、岷江・大渡河・青衣江の三つの川が合流するこの地点は水流が激しく、船の事故が絶えなかったことから、川の勢いを鎮める祈りを込めて岩壁に仏像を彫る事業が発案されたとされる。海通の没後は資金難などで工事が中断したが、その後地元有力者の支援などを受けて工事が再開され、8世紀末から9世紀初頭(貞元年間)にかけて、着工から約90年を経て完成したと伝えられている。

全高約71mとされるこの磨崖仏の内部には、頭部や背中、腕などに巧妙な排水路が張り巡らされており、雨水による浸食や風化を防ぐ工夫が施されている。この排水の仕組みが、1200年以上を経た今日まで像が大きく損なわれずに残ってきた一因とされる。

峨眉山は、伝承では1世紀頃に山中で最初の仏教寺院が営まれたとされ、中国国内でも仏教が古くから根付いた山の一つに数えられる。3世紀頃には普賢菩薩(中国語で「普賢」)の道場としての信仰が広まったとされ、以後、山中には万年寺をはじめとする多数の寺院が建立された。万年寺には10世紀に鋳造されたと伝わる高さ約7.85mの普賢菩薩の銅像が現在も安置されている。

峨眉山周辺は亜熱帯から亜寒帯にわたる植生の垂直分布がみられることから、希少な動植物の宝庫としても知られる。世界遺産としての登録基準は、文化的価値として(iv)建築や技術上の発展を示す顕著な例、(vi)顕著な普遍的意義を有する伝統・思想との関連、自然的価値として(x)生物多様性の保全に不可欠な自然生息地、の3つを満たす複合遺産とされている。ここでは信仰そのものの評価というよりも、仏教建築・石造美術の発展の到達点、および山岳生態系の保全上の価値という観点から登録されている。

よくある質問

Q. 楽山大仏はどのくらいの期間で造られましたか
A. 8世紀初頭の唐代に着工し、8世紀末から9世紀初頭にかけて完成したと伝えられ、着工から完成まで約90年を要したとされています。

Q. 楽山大仏の高さはどれくらいですか
A. 一般に全高約71mとされ、現存する石造の仏像としては世界最大級とされています。

Q. 峨眉山はなぜ仏教の聖地とされているのですか
A. 伝承では1世紀頃に山中で最初の仏教寺院が営まれたとされ、後に普賢菩薩の道場としての信仰が広まったことから、中国仏教の重要な聖地の一つとなりました。

Q. 峨眉山と楽山大仏はなぜ複合遺産なのですか
A. 仏教建築・石造美術の歴史的価値(文化遺産)と、希少な動植物を育む山岳生態系の価値(自然遺産)の両方が評価され、1996年に文化・自然の複合遺産として登録されました。

旅行情報

楽山大仏は麓から像を見上げる遊歩道のほか、川からの遊覧船で全身を眺めるルートが一般的な観光コースとして案内されている。峨眉山は登山道や参道が整備されているほか、山腹から山頂付近まではロープウェイやバスを利用でき、主要な寺院や金頂(山頂付近の展望・参拝拠点)を含めて2〜3日程度かけて巡る行程が一般的な観光ガイドで紹介されている。
写真
峨眉山と楽山大仏
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