イラン縦貫鉄道
Trans-Iranian Railway

概要

イラン縦貫鉄道(トランス・イラニアン・レイルウェイ)は、カスピ海沿岸とペルシア湾岸を結ぶ全長約1,400kmの鉄道路線です。1927年に着工し1938年に全線が完成、山岳地帯を克服する高度な土木技術によって建設されたことが評価され、2021年に文化遺産として世界遺産に登録されました。

基本情報
イラン
2020年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: イラン
  • 登録状況: 2020年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅱ)、(ⅳ)
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詳細情報
カスピ海とペルシア湾を結ぶ鉄道である。
山岳地帯を貫く高度な土木技術を用いて建設された。
数多くのトンネルや橋梁など構造物群から構成される。
1938年に全線開通した。

もっと詳しく

イラン縦貫鉄道は、パフラヴィー朝の近代化政策を象徴する国家的プロジェクトとして計画されました。当時のイラン政府は、外国からの借款に頼らず国内の税収(主に砂糖・茶への課税)によって建設資金をまかなったとされ、外国資本や外国の政治的影響力を排除しようとした点が特徴とされています。実際の建設には、多国籍の技術者・請負企業が関わったことも知られています。

路線はカスピ海沿岸の低地から、ザグロス山脈やアルボルズ山脈といった険しい山岳地帯、複数の異なる気候帯を通過してペルシア湾岸に至ります。この地形の困難さに対応するため、路線には大小合わせて360本前後ともされる橋梁と、224本ともされるトンネル(一部はらせん状に山を巻くスパイラルトンネル)が建設されました。建設中には、岩塩や石膏の層、あるいは空洞化した地盤に遭遇するなど、当時の土木技術にとって大きな挑戦となる難工事が各所であったと伝えられています。

世界遺産としての登録基準は(ii)「人類の価値観の重要な交流を示す」および(iv)「建築様式や技術の集合体、または景観の顕著な例」が適用されています。これは、単なる交通インフラとしてだけでなく、多様な技術・文化背景を持つ人々の協働によって山岳地形を克服した土木技術上の到達点として評価されたことを示しています。

よくある質問

Q. イラン縦貫鉄道はいつ完成しましたか?
A. 1927年に着工し、1938年に全線が完成したとされています。

Q. どことどこを結んでいますか?
A. カスピ海沿岸とペルシア湾岸を結んでおり、全長は約1,400kmとされています。

Q. 世界遺産の登録基準は何ですか?
A. 文化遺産の登録基準(ii)と(iv)が適用されています。技術・人的交流の面と、建築・土木技術の集合体としての価値が評価されました。

Q. 建設が難しかった理由は何ですか?
A. 路線が険しい山岳地帯や複数の気候帯を通過するため、多数のトンネルと橋梁が必要でした。建設中には岩塩層や空洞地盤など、想定外の地質条件への対応も求められたと伝えられています。

写真
イラン縦貫鉄道
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