イベリア半島の地中海沿岸の岩絵は、スペイン東部の6つの自治州にまたがって分布する、758カ所ともいわれる岩陰・洞窟の岩絵群の総称である。1998年に世界遺産に登録されたこの遺産群は、単独の遺跡ではなく広域に点在する多数のサイトから構成される点が特徴で、ヨーロッパに現存する野外岩絵としては最大規模とされている。
Q. この世界遺産はなぜ多数のサイトから構成されているのですか?
A. 個々の岩絵遺跡が小規模である一方、スペイン東部の広い範囲に758カ所ともいわれる岩絵が分布しており、地域全体としての広がりと密度の高さが評価対象となっているため、単一の遺跡ではなく多数のサイトの集合体として登録されている。
Q. 登録基準は何が適用されていますか?
A. 登録基準(iii)のみが適用されている。これは、消滅した、あるいは現存する文化的伝統・文明の証拠として希少または唯一の価値を持つことを示す基準である。
Q. 代表的な見学スポットはどこですか?
A. バレンシア州のバルトルタ渓谷が代表的なサイトの一つとされ、近隣のバルトルタ博物館では出土資料や岩絵の解説を見学できる。
Q. 描かれている岩絵にはどのような特徴がありますか?
A. 「レバント様式」と呼ばれる系統に分類されることが多く、狩猟や集団行動の場面など、写実性と様式化が組み合わさった人物・動物表現が特徴とされる。