カスビのブガンダ王国歴代国王の墓
Tombs of Buganda Kings at Kasubi

概要

ウガンダの首都カンパラ近郊のカスビにあるブガンダ王国歴代国王の墓所は、19世紀末に王宮として建てられ、後に歴代国王(カバカ)の墓所に転用された伝統建築群である。円形の平面に茅葺きの高い屋根を架けた主要建造物ムジブ・アザーラ・ンパンガをはじめ、ブガンダ王国の在来建築技術と王権の象徴が凝縮された場所として、今も儀礼の場として用いられている。2010年の火災による焼失を経て、2023年に再建が完了した。

基本情報
ウガンダ
2001年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: ウガンダ
  • 登録状況: 2001年:新規登録
  • 区分: 文化遺産
  • 登録基準: (ⅰ)、(ⅲ)、(ⅳ)、(ⅵ)
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詳細情報
ウガンダの伝統建築による王墓
円形茅葺き屋根に代表される在来建築技術が継承されている。
ブガンダ王国の権威象徴として重要である。

もっと詳しく

カスビの王墓群は、1882年にブガンダ王国のカバカ(国王)ムテサ1世の王宮として建設され、1884年に彼が没した後、その遺体を安置する墓所に転用された。以後、歴代のカバカの墓所として用いられ、ブガンダ王国の政治的・精神的中心地としての役割を担ってきた。2001年に世界遺産に登録され、登録基準(i)(iii)(iv)(vi)は、この地が示す卓越した創造的才能、ブガンダの文化的伝統の証拠、建築様式の発展段階、そして生きた伝統との直接的な結びつきを、それぞれ評価するものである。

中心的な建造物であるムジブ・アザーラ・ンパンガは、円形の平面(直径約31メートル、高さ約7.5メートル)に木製の骨組みと茅(かや)・葦を用いた円錐形の大屋根を架けた、サハラ以南のアフリカでも有数の植物性材料のみによる大型建造物とされる。屋根には52本の椰子の葉のリング(ブガンダの各氏族を表すとされる)が用いられ、内部にはブガンダ王国の歴代国王に関する品々が保管されてきた。周辺には複数の付属建造物や墓守の住居が配され、王国の伝統的な集落構成を今に伝えている。

2010年3月、主要建造物であるムジブ・アザーラ・ンパンガが火災により焼失する事態が発生した。出火原因は関係当局の調査でも特定されておらず、王墓の内奥に安置されていた歴代国王の遺骸そのものは無事であったと伝えられる。この損害を受け、ユネスコ世界遺産委員会は同年、本資産を『危機にさらされている世界遺産(危機遺産)リスト』に登録した。ウガンダ政府とブガンダ王国は、日本政府など国際社会の支援も得ながら、伝統的な茅葺き・木組みの工法を用いた再建計画を進め、2023年に再建事業が完了したことが確認された。これを受けて2023年9月、世界遺産委員会は本資産を危機遺産リストから解除した。

ブガンダ王国は現在もウガンダ国内で伝統的な文化的制度として存続しており、カスビの墓所は歴史的建造物であると同時に、今も戴冠や追悼などの儀礼が行われる生きた聖地としての性格を持つ。この『今も生き続ける伝統との結びつき』こそが、登録基準(vi)が評価する本資産の重要な価値とされている。

よくある質問

Q. カスビの王墓群はもともと何のために建てられましたか?
A. 1882年にブガンダ王国のカバカ、ムテサ1世の王宮として建てられ、1884年の彼の死後に墓所へと転用された。

Q. 2010年に何が起きましたか?
A. 主要建造物のムジブ・アザーラ・ンパンガが火災により焼失し、この損害を受けてユネスコにより危機遺産リストに登録された。出火原因は特定されていない。

Q. 現在の再建状況はどうなっていますか?
A. 伝統的な茅葺き・木組みの工法を用いた再建事業が2023年に完了し、同年9月にユネスコの危機遺産リストから解除された。

Q. 今も使われている場所なのですか?
A. ブガンダ王国は現在も文化的制度として存続しており、カスビの墓所は儀礼が行われる場として今も用いられている。

写真
カスビのブガンダ王国歴代国王の墓
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