ヒルカニア森林群は、カスピ海南岸に沿ってイランからアゼルバイジャンにかけて広がる温帯原生林である。数千万年前から続く古い植生が氷期を乗り越えて残存してきた点が評価され、2019年に世界遺産に登録された。
Q. ヒルカニア森林群にはどんな動物がいるのか?
A. 絶滅危惧種のペルシャヒョウ(コーカサスヒョウ)やヒグマ、オオヤマネコ、イノシシ、オオカミなど約58種の哺乳類、約180種の鳥類が記録されているとされる。
Q. なぜこの森林は氷期を生き延びられたのか?
A. カスピ海が寒気の影響を和らげ、アルボルズ山脈・タレシュ山脈が海からの湿った空気を閉じ込める働きをしたことで、他地域の同種の森林が消失する中、避難地として存続できたと考えられている。
Q. 構成資産はいくつあるのか?
A. 2019年登録時点でイラン側15資産だったが、その後アゼルバイジャン側の2資産(ダンギャバンド、イスティスチャイ渓谷)が追加され、現在は合計17の構成資産からなる越境資産となっている。
Q. 観光で訪れることはできるのか?
A. 国境をまたぐ保護林であり、一般的な観光地としての受け入れ体制についての確実な情報は確認できていない。訪問を検討する場合は現地の国立公園当局など公式情報源での事前確認が必要である。