エル・ビスカイノのクジラ保護区
Whale Sanctuary of El Vizcaino

概要

エル・ビスカイノのクジラ保護区は、メキシコのバハカリフォルニア半島西岸に広がるオホ・デ・リエブレ潟湖とサン・イグナシオ潟湖を中心とした海洋保護区です。1993年に自然遺産として登録され、コククジラ(グレーホエール)の世界的に重要な繁殖・出産地であることが評価されました。

基本情報
メキシコ
1993年:新規登録
検定ではここを覚えよう
  • 保有国: メキシコ
  • 登録状況: 1993年:新規登録
  • 区分: 自然遺産
  • 登録基準: (ⅹ)
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詳細情報
バハ・カリフォルニア半島の潟でコククジラの繁殖地として知られる。
オホ・デ・リエブレやサン・イグナシオのラグーンが中核をなす。
海洋ほ乳類の移動と繁殖を守る保護体制が整備されている。

もっと詳しく

この保護区が世界遺産として評価されているのは、北太平洋東部個体群のコククジラにとって、他に代えがたい繁殖地となっているためです。コククジラは夏の間、アラスカ沖など北の海域で採餌し、冬になるとおよそ8,000~10,000kmともいわれる長距離を回遊してバハカリフォルニアの温暖な潟湖にたどり着きます。ここで出産・子育てを行い、繁殖行動も観察されることから、種の存続にとって欠かせない場所とされています。

登録基準は自然美や生態系の完全性ではなく、(x)「生物多様性の保全にとって最も重要な自然の生息地を含むこと」が適用されている点が特徴です。これは、コククジラという特定種の保全上の重要性が高く評価された結果と考えられます。

オホ・デ・リエブレ潟湖とサン・イグナシオ潟湖は、いずれも遠浅で外洋の荒波から守られた地形をしており、母クジラが子クジラを外敵や強い波から守りながら育てるのに適した環境とされています。特にサン・イグナシオ潟湖は、コククジラが自らボートに近づいてくる「フレンドリーホエール」の行動が見られることで知られ、研究者や観光客の関心を集めてきました。

保護区一帯では、塩田開発計画への反対運動が国際的な環境保護の機運を高めた経緯があるともされ、開発と自然保護の均衡をめぐる象徴的な事例としても言及されることがあります。

よくある質問

Q. エル・ビスカイノのクジラ保護区はどこにありますか?
A. メキシコのバハカリフォルニア半島(バハカリフォルニア・スル州)にあり、オホ・デ・リエブレ潟湖とサン・イグナシオ潟湖を中心とした海域が世界遺産の中核区域です。

Q. なぜクジラの繁殖地として重要なのですか?
A. 北太平洋のコククジラが冬に長距離を回遊してこの潟湖に集まり、出産や子育て、繁殖行動を行うためです。外敵の少ない遠浅の地形が、子クジラの保育に適しているとされています。

Q. 世界遺産の登録基準は何ですか?
A. 自然遺産の登録基準(x)、すなわち生物多様性の保全上重要な自然の生息地であることが基準として適用されています。

Q. いつ頃クジラを見ることができますか?
A. 一般には12月頃から4月頃にかけてコククジラが潟湖に滞在するとされ、2月から3月頃が観察のピークとされています。訪問時期は現地ツアー会社の最新情報で確認することが推奨されます。

旅行情報

エル・ビスカイノのクジラ保護区では、毎年12月頃から4月頃にかけてコククジラが飛来し、2月から3月頃に観察のピークを迎えるとされています。特にサン・イグナシオ潟湖は、クジラが自らボートに近づく「フレンドリーホエール」の行動で知られています。ホエールウォッチングは政府の許可を得た事業者の小型ボートで行われ、クジラへの接近や追跡、出産エリアへの立ち入りは禁止されるなど、生態保護のための規則が定められています。訪問の際は許可を得たツアー事業者を利用することが推奨されます。
写真
エル・ビスカイノのクジラ保護区
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